ブログ名はいずれ考える。

日記やら感想やら。

【感想】石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか

f:id:ezotanuuu:20210415214041j:image

石岡瑛子 | 展覧会 | 東京都現代美術館|MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO

会期:2020年11月14日〜2021年2月14日

 

会期前から楽しみにしていた展示に行ってきました。

あまり広告や映画などに興味がなくて功績を知らなかったのですが、展示会タイトルを見て一気に興味が湧いて。年始に放送された落下の王国も録画しました。まだ観てないけど。

 

事前に予約していたので並ばずに入場できました。会期終了間近だったので当日券は結構並んでいましたね。Twitterで密だったと言っている人が何人もいたので心配していたけどわたしが思っていたほどではなかったかな。時間にもよるのかな。

 

資生堂やPARCOの広告などを見てもうこういうものは今の日本では作れないんだろうなぁと悲しくなったりしました。メッセージ性が、エネルギーが全然違う。それはこの国が貧しくなったからなのか、日々の広告の炎上をTwitterで見ているからなのか、相変わらずジェンダーギャップが低いからなのか、それとも石岡さんが特別すぎたのか、何故なのか、とは知識不足で言い表せないのだけれど。

小学生のころは文庫本ばかり読んでいたので角川文庫の広告が印象的でした。

撮影禁止なのと、インタビューの音声が室内でずっと流れていたのがよかったですね。テキストがPDFでダウンロード出来るのはありがたい。おかげで目の前の作品に浸れてよかった。

(ホームページにPDFへのリンクがあります)

 

MISHIMA: A Life in Four Chaptersの部屋に金閣寺のセットがあったので割れ目に入ってきました。特に、何もないんですけど、入っていいですよとのことだったので記念に(笑)。映像にあった取調べ室のような真っ白な部屋と、花の中に浮かぶ金閣寺が良かった。真っ白な部屋がとても美しくて、ただわたしがあそこに入ったら気が狂うんだろうなと感じる美しさだった。全くの無音の部屋にいたら重圧を感じるじゃないですか。そういう類の、白さ。きっとこの映画は日本で公開されていないのでは?となんとなく思って調べてみたら、やっぱり日本未公開なんですね。気になったけど海外の円盤取り寄せるほどかというと、多分、わたしは引っ張られるから観ない方が精神衛生上いいんだろうな。

ニーベルングの指環の部屋にわたしが入ったときはわたし含め数人しか室内に居なくて、なんて贅沢なんだ……と浸りながら堪能しました。いやすぐ人増えたんですけど。衣装展示の中ではこの部屋が一番好きでした。衣装と一緒に映像が流れていたの良かったですね。映像までじっくり観ていたら何時間あっても足りないな。

衣装はあと白雪姫の部屋にあったウェディングドレスが好きだったので今度映画観ようと思います。当たり前なんだけど人が着て動いて始めて衣装は完成するんだなぁと思ったりしました。

 

一生で、こんなに膨大なエネルギーを放出して表現して生きたことにただただ感嘆しました。もともと表現することが一番好きだった自分は何処に隠れてしまったんだろうと、日々を無駄に消費して生きていることが恥ずかしくなりもしました。生活を改めたい…。